ソリューション営業は良いけど、対処療法ではなく、戦略的に行動しよう。
さて、目の前の問題を解決すれば、問題は解決するのでしょうか?
ソリューション営業が大事?
営業の頃、「ソリューション営業が大事だ!」と言われたことがあります。
ここで言う”ソリューション営業”とは、「お客様の問題を解決するような営業をしようぜ!」という意味合いです。
ビジネスは困り事=問題の解決なので、とても的を得ているなぁと思った時期があります。
以前、こんな理由で案件を失注したことがありました。
「売上を上げるために使う商品Aをつくるための資材Bを仕入れたいが、予算がこれだけしかない。なんとかこの予算内でおさまるように資材Bを提供できないか?」という問題に対して、競合他社に負けないように、ボクはメーカーや社内の調整を一生懸命して、予算内におさめることができました。
「よっしゃ、これで注文いただき!」と思っていたら、結果、注文はいただけず。
その理由は、「商品Aをつくるのをやめた」という理由でした。
聞くと、競合他社は、資材Bを安く納めるのではなく、「今は売上より利益が大事だと思うので、商品Cの方がいいですよ」と提案し、それが採用されて資材も納入したんです。
「・・・ああ、やられた」という瞬間でした。
問題解決のレベルが違いすぎた。
おわかりの通り、ボクは、資材Bを安くすることが問題解決だと思って、全力を注ぎました。
ソリューション営業の視点からすると、お客様の問題をきちんと解決したわけです。
しかし、競合他社は、そもそもの問題を見直したんです。
ソリューションという言葉を問題解決と捉えるのではなく、問題そのものを見直して、問題を解決するための商品を提案して採用されました。
問題そのものを見直すのがソリューション。
ここで言えるのは、「問題解決も大切だけど、もっと手前の問題の立て方の方が重要だよ」ってことです。
ボクの場合は、ソリューションはソリューションでも、問題に対処しただけ。
競合他社は、ソリューションはソリューションでも、問題を戦略から見直した。ということです。
これこそ、まさに戦略で、『戦わずして勝つ』をまざまざと見せつけられたわけです。
目の前の問題を解決することも大切ですが、問題そのものを見直して、適切な問題に置き換えることができると最強ですね。
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