【オムニチャネル】オムニチャネル化の推進は「情報のオムニチャネル化から始める」が正解。

投稿者: | 2016年1月31日

28cb1c30e1ce7340e4339fbbe42b85ab_s

WEBデジタル領域で仕事をしていて思うことシリーズ。

セブン&アイグループが謳ってからというもの、最近の小売店業界では【オムニチャネル】が流行っています。

そのオムニチャネルについて、ヒマそうに見えるボクが仕事で考えていることをエントリー(長いです)。

オムニチャネルに必要なことを「商品」と「ポイント」の軸から捉える。

【オムニチャネル】とは、「いつでも、どこでも、なんでも買えて、受け取れる」というもの。

まず、商品。

ネットで買って会社帰りのコンビニや近くの店舗で商品を受け取ったり、セブン-イレブンで店舗に無いそごうや西武百貨店などのグループ会社の商品を発注できます。

今までは、店舗に行って、買って、持って帰る、もしくは送ってもらわなければなりませんでしたから、とても便利です。

そのために企業は、発注、物流、在庫のシステムの一元化を必死に推し進める一方で、販売チャネル毎の価格問題(同じ商品でも、ヨーカ堂とそごうでは価格が違う)にぶち当たります。

次に、ポイントやログインID。

また、「なにか買うとポイントが貯まる!」というもの、店舗毎ではなく、グループ全体になり、セブン-イレブンで買っても、そごうで買っても、今までのようにポイントがバラバラに貯まるのではなく、一元的に管理できるようになりつつあります。

さらに、それぞれのIDや会員カード番号も統一されたり、Facebookやgmailで管理できるようになります。

会社側は、その結果、今までは「十把一絡げで宣伝して、その中で何%が反応してくれるだろう」というザックリした戦略が、その購買履歴や特性によってAさんに合う商品やサービスを提供できるようになります。

そのために企業は、顧客基盤の統合を進めます。

例えば、Aさんが、セブン-イレブンで買って、そごうでも買って、LOFTでも買ったとします。

従来は、各店舗で各店舗の管理をしていたのが、オムニチャネルで一元化をするとなるとその情報をすべてAさんで統合できるようにするんですね。

ただ、データの持ち方がそれぞれのチャネル(店舗業態)で異なり、それを管理するシステムも違うので統一するのに苦労しますが。

このように、ポイントという表面化している裏では、顧客基盤統合というものが走っており、これがCRMと呼ばれるものです。

(ちなみに、セブン&アイグループはあくまで例です。)

オムニチャネルを理解する上で押さえる3つのワード。

こういう話をしていると、

「オムニチャネルとO2O(オーツーオー)は何が違うの?」

「オムニチャネルとマルチチャネルって同じなの?」

みたいな疑問が出てきます。

その3つのワードをまとめておきました。

1.【O2O】とは、Online to Offlineのこと。

オンライン(WEBとかアプリとか)での販促クーポンなどを発行して、オフライン(お店)に来てもらう施策。集客に即効性はあるが、リピートに育成するのが難しいと言われています。

2.【マルチチャネル】とは、ひとつの企業で店舗、EC、通販などを多数のチャネルを展開しているが、それぞれのチャネルでの決済しかできない。ECで買ったらECでのポイントしか貯まらない、通販で買って店舗で受取るということはできないという違いです。

3.【オムニチャネル】とは、「いつでも、どこでも、なんでも買えて、受け取れる」というもの。顧客は、受け取る、決済をするといった行動を、自分の都合でチャネルを選べて、企業側も一人ひとりの情報を統合できるので多面的に理解ができて、顧客に合った価値を提供しやすくなる。囲い込むのに最適。

といった感じです。

そもそもオムニチャネルってどうやって進めるの?

長くなりました。。

ってことで、オムニチャネルって、お客様にも企業側にもズレがすくなくなるので、とてもいいことだと思います。便利な世の中ですね。

で、オムニチャネルの良さはわかったけど、「結局オムニチャネルってどうやって進めるの?」となってきます。

で、オムニチャネルを実現するために必要なのは、

1.顧客基盤の統合

2.発注、物流、在庫の仕組み作り

このふたつだと思いがちです。

しかし、実はその他にもたくさんあります。

例えば、ECサイトはカッコいいけど実店舗に行ったら店員さんがダサいとか、店舗はとても明るいけどECサイトはとにかく使いにくいとか。さらにボクの場合は、営業チャネルも考えています。

そうなると、チャネル毎のサービスレベルを統一したり、オムニチャネルの理解や共通認識が必要になります。ここも重い問題です。

で、そういった重いことは全社レベルの問題で動かしにくいので、ボクはデジタル領域からのオムニチャネル化を進めています。

オムニチャネルの一歩目は、「情報のオムニチャネル化から始める」が正解。

仕事の鉄則は、できるところから進めるです。

システムを変更したり、全社を動かすのは、いろいろなことが絡むので、ものすごく重いです。

なので、ボクの影響力を発揮できる領域からオムニチャネルを粛々と進めています。

それは、【情報のオムニチャネル化】です。

オムニチャネル化というと、いつでも、どこでも、なんでも買ったり受け取ったりできる「モノやサービスを中心」に考えてしまいますが、ここから手をつけるとうまくいきません。

なので、まずは、いろんなチャネルのいろんな【情報】を、いつでも、どこでも、なんでも受け取れるようにすること。これがうまくいく秘訣です。

理由はいろいろとありますが、実際にボクが現場で取り組んでいる中で試して、実践して、実感していることです。

ちょっと長すぎたので、具体的な方法や考え方はまたの機会に。

 

◆近況報告◆

今日は家のこといろいろです。

1日1新:なし。

 

放談形式でのお話を希望の方は、こちらからコンタンクト願います。

3knot-DAYS ★大好評!コンサルティングメニュー